ルーツへの誇り:フン王祭は、文郎国を建国したフン王たちの功績に由来し、ベトナム民族の団結と民族的誇りを生き生きと示す象徴である。フン王を追悼する機会であるだけでなく、すべてのベトナム人が伝統文化の価値を確認し、団結を強め、「水を飲むとき井戸を掘った人を思う」という伝統への誇りを保つ時でもある。
毎年、この行事は歴史的価値を保存するだけでなく、国内や世界各地に暮らすベトナム人の世代をつなぐ確かな精神的支柱となり、民族の持続的な文化遺産を受け継いでいる。
持続する精神的支柱
ベトナム民族の歴史はフン王時代に始まった。フン王たちは山野を切り開き、領土を広げ、文郎国を築いた。ベトナム人はその大きな功績を刻むため、数千年前からフン王を民族の始祖として崇めてきた。
長い歴史を通じて、この信仰は精神的な支柱となり、祖先の神聖で神秘的な力への信念となった。それはベトナムの人々が民族大団結を強め、力を合わせて自然災害や外敵に打ち勝ち、国土を守ることを支えてきた。フン王の祭祀は世代から世代へ伝えられる習慣・信仰となっている。
これは世界でもまれで、唯一ともいえる現象である。ベトナム民族全体が共通の起源(同胞)と共通の祖先の墓を持つと自覚し、祖先祭祀の日が、国家と民族全体の共通の国祖であるフン王を祭り、追悼する国家的儀礼となっている。
毎年、旧暦3月10日になると、世界中のベトナム人は民族共通の祝日であるフン王祭に心を向ける。時がたつにつれ、祖先の功徳に対する誇りと敬意、感謝の心はますます広がっている。特に毎年の祭りの時期には、聖なるギアリン山へ巡礼する人々も増えている。
全国各地へ広がる伝統
毎年旧暦3月10日、フート省をはじめ全国各地でフン王への献香と追悼の儀式が行われ、民族のルーツに対する人々の厳粛な敬意が示される。フン王祭は国家的な祝日となり、世界中のベトナム人コミュニティによって盛大に祝われている。人々が祖先を追悼し、深い感謝を表すとともに、故郷への愛、民族団結の精神、ルーツと歴史を通じた団結の力への誇りを確認する機会である。
タンヒエップ県タンヒエップ社のフン王国祖廟で行われた献香式の太鼓演奏。(資料写真)
ハティン省で行われた国祖キンズオンヴオンとフン王をたたえる民間祭祀。(資料写真)

トゥイフォン県ファンリークア町のフン王廟で行われた2023年フン王祭の祝賀文化公演。(資料写真)
出典:資料収集
